以前にアメブロでこういう記事を書いたんですけど、
視覚化するとわかりやすいワクチンの話|jasmin jasmin 女医の子育て。
動いて面白いのがあったのでシェアしたいと思います。
元記事はこれ、「子どもが予防接種を受けた時と受けていない時、麻疹の発生がどのように広がるか見てください」という題名。イギリスのガーディアンという新聞社のアメリカからの記事でFacebookのNorthern Rivers Vaccination Supportersが紹介していました。
このお顔がついた◯が色でどういう個体を表しているか↑、そこのコンピュータシミュレーションで赤い小さい◯が飛んできます。
100人の集団、左上からワクチン済の人が10%〜99.7%までのグループが並んでます。
感染した人との接触が少なければ麻疹が広がらないから、たまたま74.4%の集団の方が90%ワクチンを受けている集団よりも感染しないということはありえます。
けれど、繰り返せばはやりワクチンをしている人が多い集団ほど、麻疹が広がらないのが明らかです。右下の赤い四角をクリックするともう一回、シミュレーションしてくれます。
今、ニュースになってるカリフォルニア州のディズニーランドは地域的に90%の麻疹ワクチン接種率らしいけど、ワシントン州はもっと低いので、アメリカでは他の地域でも集団感染が起こりうる状況なんですね。これは危機。
ワクチンを受けている人が多くないと、集団は守れないんです。
CNN.co.jp : ワクチン不要論の医師を当局が調査、はしか流行で 米 - (1/2)
麻疹はかかるととてもつらい疾患です。
この↑アメリカのジャック・ウルフソン医師は「はしかは良性の病気」だと言っていますが診たことがないんでしょう。
残念ながら日本人医師は経験が豊富なので、感染症患者さんやSSPEなどの後遺症の患者さんを診たことがある医者はとても「麻疹は良性疾患だからワクチンはいらない」とは言えません。
また、ワクチンは医者と製薬会社の利権、陰謀だと言う人がいますが、ワクチンの開発費は膨大で、儲けは少ない事業なんです。罹ってしまった麻疹患者さんを治療するほうがずっと収入は多い。
反ワクチンの発言をしてきた人が今回のアメリカの集団感染についてどういっているのか伝わってこないのか、何も言っていないのかわかりませんが、「ワクチンって実は怖いんでは?」と迷っていた人達を今回の件でこちら側に取り戻せるのではないかと思ってます。