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小児二次救急とは(市区町村に望むこと2)

同僚が小児二次救急をやっていたところ、午前3時に電話がかかって来たそう。

「子どもが熱を出しました。風邪ではないかと思うし、

解熱剤は持っているけれど、明日両親とも仕事なので今かかれませんか?」

研修医で読んでいる人がいたら、この一文から問題点をあげてみて。

 

 

まず、二次救急というのは入院を要する医療。この電話のお子さんは入院する状態では

なさそうなので、受診相談するなら初期救急、一次救急をやっているところが最適でした。

 

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次に、日中に受診できないあるいは、混むから待ちたくないという理由で時間外にかかり

たい人がいますが、夜間や休日は必要最小限の人員と検査と薬で一時的な対応しかでき

ません。必ず翌日時間内にかかりつけを受診して下さいねと言われます。

そういう訳で、夜中にかかっても日中受診する代わりにはなりません。

 

これを医療の怠慢であり、他の業種では考えられない。自分は37.5℃の発熱でも救急車を

呼ぶとブログに書いている人がいました。炎上商法でしょうか?他の業種は保険点数を

もらって保険診療していないから比べられないのです。医療機関は時間外でも人員配置が充分

できるような診療報酬体系になっていません。特に不足している医師は日中働き、夜間も働き、

翌日も働くという超ブラック&労働基準監督署が見て見ぬふり状態で働いているんです。

今以上のサービスをしないと怠慢だというのは酷です。

 

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最後に、医者は風邪を治すことはできません。風邪は80%くらいがウイルス感染症ですが、

そのウイルスをやっつける薬はありません。外来で出されるのは症状をやわらげる薬。

医者に早くかかったら、薬を早く飲んだから、早く治るものではないんです(インフルエンザ

と水痘には抗ウイルス薬があり一般的です)

だから家に解熱剤があるなら安静にしていた方がいいし、お仕事の心配は翌朝に病児保育に連絡

するのがいいですね。(但し生後3ヶ月未満はただの熱でも医療機関にかかって下さい。)

 

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二次救急ってどういうものか、救急外来とはどういうところかって知る機会があまりない

ことが問題です。どうなったら医者に行くべき、どういう時は家に居て大丈夫ということも、

親御さんにとっての初めてのお子さんだと知る機会がないかもしれない。

 

 

私の勤務先は、市の予算と病院の持ち出しで二次救急をやっています。でも実際にもっと

必要なのは、こういったことを知ってもらうことではないかな。

病院とのつきあい方、かかり方の説明です。

 

 

医療費は子どもは2-3割が自己負担、健康保険が7-8割を持ち、市区町村によっては小学生

まであるいは中学生まで自己負担分の2-3割も行政が払っています。だから行政がこういった

病院とのつきあい方を教えてくれたら患者家族の不安は減り、不要不急の受診はなくなり、

ブラックな医療者就業状態は減るのではないかと思います。

 

  

市区町村に望むのは、救急外来を増やすよりも病院とのつきあい方、どうなったらかかるべき

という説明です。救急車も有料化になりそうだけれど、その前にどういう時には呼ぶべき、

これは自家用車やタクシーでっていう説明がないと本当に必要な人が呼ばずに、お金さえ

払えばいいんでしょっていう人ばかりが利用するということになりそうで心配しています。

 

 

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