昨日、届いてすぐに読んじゃったんだけどこの本が面白かったです。
コウノドリ第5話が特別養子縁組の話だったし、私がアメブロの時に紹介したうさぎママさんの本もよかったし、NICUで働くとこういったことはあるので育てる側のお話としてとても興味深かった。私の中でホットな話題。
この「うちの子になりなよ」にも出てきたけれど、赤ちゃんが寝てくれないと親は大変ですね。私は親になると思うように眠れないのは、子育ての中で一番つらいことの一つだと思ってます。長女の時は母が手伝いに来てくれたけれど、やっぱり夜は2人だけで残されるでしょう。昼間に数時間寝かせてもらうこともあったけど、母もずっといてくれたわけではないし、夫は仕事があるから替わってと言えなかった。
実はこの時期、夫には大変な誤解があって小児科医だから育て方は知ってて詳しいって思ってたんです。知らないって。学校でだって研修医の時だって、病気の診断治療を習うんで、小児科医は育て方は教えてもらいません。老人病院の内科医は、自分の親の介護が上手?処方や処置の指示はできるけれど、自分でやるのはまた違うんじゃない?眼科なんて病棟は目の病気でお年寄りが多いけれど、それと介護は別の話でしょう。それと同じこと。
そういうわけで新米ママで、若い医者だった私がその後に調べたり、お母さんたちから聞いたりしてこうすると赤ちゃんは早く寝てくれるんじゃないかと考えていることを今日は書きます。
まず、新生児のうちは眠りたい時に寝て、起きたい時に起きます。脳波を調べて論文にした先生もいます。周りが明るい暗いとか、うるさい静かということで新生児の脳波は変わらなかったんですって。あるお母さんは早くに昼と夜の区別がつくようになるために、夜中の授乳は電気をつけないようにって自分のお母さんから言われたそうですが、あんまり関係ない。産んですぐには体が疲れているし、寝不足でフラフラだと危ないので、ぜひ電気をつけて授乳してください。赤ちゃんを落としちゃったら大変でしょう。昼夜の区別は3−4ヶ月頃から始まり5-6ヶ月を過ぎるとほとんどの子が昼は長く起きて、夜は長く寝ます。だから夜に暗くするならそれからでいいんです。
小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK‐間違った助言や迷信に悩まされないために
- 作者: 森戸やすみ
- 出版社/メーカー: メタモル出版
- 発売日: 2012/12/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本の64ページ。
夜遅くに寝かせることをとても心配するお母さんがいます。ネットニュースでも働く母に罪悪感をもたせるようなものがあって、以前ずいぶんひどいと思ったことがあります。
睡眠の研究をしている神山潤先生の論文から引用した話を書きました。睡眠時間の長短は子どもの行動に影響がない、生活リズムが不規則であることは問題行動につながるという話。確かに寝る時間が早くかつ規則正しいほど問題行動は少ないんだけど、保育園の子は毎日規則正しく昼寝します。昼間に2−3時間寝るからそれほど早く眠れないでしょう。だから、そんなに一生懸命にならなくてもいいのではないかと思います。
その他にどういう寝具がいいかという話も載ってます。軽くて通気性のいいものがいい。
素材や実際の実験で使った寝具の重さは本を読んでね。
それから以前、ある外国人のご夫婦が初めての赤ちゃんを大切にするあまり、泣いたらすぐに抱っこ、なるべく物音を立てないように暮らしていて、2人とも全然眠れないと言ってました。もう子育ては大変すぎるから子どもは祖国に置いてきて、祖父母に育ててもらうって言ってた。
馬場一雄先生によると、赤ちゃんの聴覚の慣れが生じます。だから、あまりにも静かな環境だと却ってちょっとしたことで起きてしまうようになるんですって。確かに二人目、三人目のお子さんが「こんな環境でよくうるさくないなってくらい、よく寝ます。」と健診で言うお母さんはいる。
普通の生活音は気にし過ぎないほうがいいでしょう。
そういうわけで、まとめるとまるべく毎日同じ時間に寝かしつけること、遅いなら遅いでいいから規則正しく、寝具は軽くて通気性のよいものにすること、足音も遠慮するような静かすぎる環境に普段からしないということですね。苦労している方、やってみてください。
来週、11月26日に新刊が出ます。
母乳のことを詳しく書いてある本は多いですね。ミルクについてはどうなの?って思いませんか?
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