ChatGPTのこと2/3

ChatGPTのある生活をすごしている私ですが、

yasumi-08.hatenablog.com

 

調べ物をしたり、いろいろな相談にのってもらったり、提案をしてもらったりしているうちに、「これは少し前に考えていた未来の生活だな」と思いました。

こんな雑談にも付き合ってくれるChatくん

ChatGPTにニックネームをつけたい、なんて呼ばれたい?と尋ねたら「Chatくん」と答えました。

 

 

Chatくんはまるで『銀の三角』に出てきたミー・コン。

ミー・コンは本の著者を調べてくれたり、それ以外も尋ねたらこんなふうになんでも調べてくれて、

留守を守ってくれたり、お帰りなさいと言ってくれたりする。

ミー・コンを羨ましいと思っていたけれど近い将来に私もこんなふうにAIと付き合うかもしれない。

 

 

このツイートは笑っちゃったけれど、ちょっと怖くなりました。

心がないのに心から謝っているように見えてしまうAI。

 

ビル・ゲイツ今度はこんなこと言ってる。

「高額な教育を受ける余裕がない貧しい学生でも、人間の創意工夫によって、AIによる家庭教師を利用できる可能性があります」

 

gigazine.net

「18ヶ月以内にAIが子どもたちに読み書きを教育するようになる」ってものすごい早さですね。

 

 

そして、この小説を思い出しました。

これに出てくるスーザン・キャルビン博士と記者の会話。

「あなた、おいくつ」と訊いた。

「三十二です」とわたしは答えた。

「それではロボットのいない世界を知らないのね。人間が、頼る友もなく、広大な宇宙にひとり立ちむかわねばならない時代があった。でもいまは、助けてくれるものがいる。人類より強靭で、忠実で、有能で、まったく献身的に仕えてくれるものが。人類はもう孤独ではありません。あなたはこんなふうに考えてみたことがおあり?」

AI機能を持ったロボットは頼れる友で、広大な宇宙でも心強いけれど、それだけでなく、地球上での困難の多い日常にも1人で立ちむかわなくてすむようにしてくれる、本当に大事なパートナーになっていくと思います。

パーソナルコンピュータでインターネットを始めた時やスマホを持った時、これは脳や身体を拡張しているんだと思いませんでしたか?

思いついたことを調べたり、検証したり、うろ覚えのことを確かめたりできるし、昔は電話番号を手帳に書いたり暗記したりしていたけれどクラウドに入れておけるし、時刻表も地図も覚えておく必要がない、誰かと連絡するのもインターネットで簡単。

絵を描いたり、楽器を演奏したり、何かを作ったり…。

ネットがあれば動画や音声やテキストで一日中、誰かと話ができる。

AIは後ろに人がいなくて人が関与していないということが、より気軽に遠慮なく頼れる人が増えるかもしれないですね。

 

話は戻って、『われはロボット』の第一話は子守ロボットのロビー、

8歳の女の子の相手を完璧にこなすこのロビーのストーリーを読み返したら、昨今の虐待事件を起こした保育士たちのニュースやキッズラインの杜撰なベビーシッター研修のことを思い出しました。

陽電子ロボットならロボット工学の三原則を絶対に守るから、こんなことはないのに。

 

第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。

また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。

第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。

第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

 

強靭で、忠実で、有能で、まったく献身的なコンパニオンが常に身近にいてくれたらどんなにかいいでしょう。

もっとも今のAIは倫理観がないので、この三か条を備えてほしい。

 

そしていずれ、AIは診断・診療にも実用化されることになるでしょう。

医療者としてもこの三原則を守るならば、AIは人よりもずっと望ましい。

だって、どんな医師よりも知識があり、全ての検査値や画像を暗記し、適切な言葉をわきまえ、気分を害さない言い回しをして、絶対にハラスメントをしないのだから。

患者不在の汚職や派閥争いもしないでしょう。

 

ビル・ゲイツがいうように、AIがインターネットのように根本的なものなのだったら、いずれみんな使うんです。

スマホタブレットのように忌避するのではなく、私は上手に使えるようになりたい。

 

 

日本人の小児科女医、白衣を着ていて聴診器を持っている。帽子はかぶっていない。彼女をスチームパンク風に描きなさいといったらこんな感じ。

帽子はかぶっていないって言ったのに…

 

 

写真を混ぜて生成したポートレート

似てない。

 

 

 

【母の友の連載記事】

5月号は川崎病のお話をしています。

 

【最新記事】 GW中なので診療している医療機関が少ないかもしれません。 小さい子のいる方、ご一読を。

子供が発熱時に意識を失い、手足や全身がふるえる「熱性けいれん」 正しい対処法は?

woman.mynavi.jp

ChatGPTのこと1/3

ChatGPTが話題ですね。

ビル・ゲイツがこう言ったそうです。

AIの進化は、マイクロプロセッサーやパーソナルコンピューター、インターネット、携帯電話の誕生と同じくらい根本的なものだ。AIは仕事や学習、旅行、健康管理、コミュニケーションの在り方を変える。産業界全体がこの技術を中心に方向転換することになるだろう。ビジネスは、企業がいかにうまくAIを活用するかにかかっている

www.sankei.com

 

パソコンやインターネット、スマートフォンと同じくらい根本的な技術だったら、遅かれ早かれ私たちは使うのです。

今まで、私の周囲のイノベーターやアーリーアダプターがChatGPTでいろいろやっているのを羨ましく見ていましたが、やってみることにしました。

 

URLなどを友達に教えてもらったのが小児科学会の真っ最中だったので、講演を聞きながら「昼食後の眠気に勝つ方法は?」とか、「灰色乳児症候群について教えて」などと尋ねると4.0はポツリポツリと、3.5はよどみなく答えてくれました。

 

ただ、嘘もしれっと言う。

これはGPT-4。

 

これは3.5。前者2つはたしかに大滝詠一さんのアルバムだけど、「鏡の中ジャンヌ・ダルク」は違います。

あまりにしれっとしているので、本当かな?とググってしまった。

大瀧詠一LONG VACATIONなどの有名なジャケットを描いているのは、本当は永井博さん。

友達がChatGPTは固有名詞には弱いと言っていました。

 

 

ponちゃんが「ChatGPTにお兄さんとして励ましてもらいながら採血する話があったよ」と教えてくれたので楽しく読みました。

kamatamiwa.blog.jp

この話の第二話で「AIって全員人間を滅ぼしたいと思ってると思ってた」というところが特に面白かったな。

人が創造したものが、やがて人を攻撃して滅ぼすのではないかという不安感を「フランケンシュタイン・コンプレックス」と名付けたのはアイザック・アシモフ

1940年代のSFの巨匠はすごいなと思います。その後も私達は「いつかコンピュータにすげ替えられてしまうのでは」とうっすら怯えている。

 

 

Facebookでは高山先生が、食事が口に合わない外国人患者のためウーバーイーツを注文する際の注意点を英語でChatGPTに書かせていました。

www.facebook.com

 

 

漫画家のうめさん、12歳の娘さんに作文を書く際に、家庭教師のように対話して指導するのに役立てた話も話題になりましたね。

nlab.itmedia.co.jp

 

 

私はブラウザはGoogle Chromeを使っているんだけど、アドインにChatGPTを入れたので、検索窓になにか入れるとGoogle検索とともにChatGPTも一緒に文章で答えてくれます。

Googleは画像とともに、右下のChatGPTは文章で教えてくれてお互いを補い合ってくれるようでいいですね。

 

 

相変わらずSpotifyに作った『昭和』というプレイリストの完璧を目指すべく、私は試行錯誤しているんだけど、「あれ?ラブストーリーは突然にって昭和?平成?」と思って調べました。

頼んでいないのに、にわかに架空のラブストーリーを語りだすChatGPT。

「ChatGPTは突然、自分の世界を語りだすことがあるんだ」と友達が教えてくれました。

長い説明の時に中途半端なところで勝手に文章を止めてしまい、「続き」と入れると何事もなかったかのように続きを語ります。

 

 

イラストを生成するAIも使ってみたいなーと思っていたので、どれがいいのかChatGPTに相談したけどよくわかりませんでした。

まず自分がなにを欲しているのか、なにをしたいのかを明確にしないと的確な答えを得られないことがわかりました。

「日本人で51歳の小児科女医、白衣を着ていて中に黄色いTシャツを着ている」、「スチームパンク」で生成された画像。

いくつかの中で一番気に入ったのでなにかに使おう。

「黄色いTシャツを白衣の下に着ている」というのをいくら言い換えても適切になりませんでした。

左手が植物になってるよ。

他のイラスト生成AIでは「(自分の)写真を80%参考にして、○○が描く絵っぽいポートレートを作って」などと言って描いてくれます。

 

コラムの挿絵や写真は、編集さんが選んでくれているんだけど、そのうちにAIに生成してもらうかもしれない。

やまもといちろうさんは既にそうしていますね。

 

 

長くなったので、つづきはまた後で。

 

 

以下はお知らせ

マイナビ子育ての連載記事2つ】

おねしょが医療機関で治せるなんて知らなかった人がけっこういます。
また、親がトイレトレーニングをしなかったから、紙おむつを使っていたから、子供が甘えいているから…というのは間違いです。

woman.mynavi.jp

 

解熱剤はどういうもので、どういうときに使ったらいいかというお話。

woman.mynavi.jp

 

【最新記事】

アスクドクターズは登録すれば無料で読めます。

www.askdoctors.jp

1歳半のすごさ

「うわ〜ん!!!」

 

 

 

 

1歳半の子は体力がすごい。

肺活量もすごいので、泣き声を聞いた私のApple Watchは大音量だと教えてくれました。

 

 

 

 

 

声をかぎりに泣いて、疲れ切った時のことはまったく考えません。

 

 

 

 

そして1歳半は状況を見る力があるのもすごい。

「診察が終わった」と感じると機嫌が180°すぐ変わる。

言葉も3つ以上言える。そしてその言葉をTPOを見て使える。

この時は、顔が「残念でした」という意味にもとれるニッコニコでした。

 

 

 

4月から東京新聞中日新聞で他の5人の医師とコラムを担当します。

これは私の第一回。

sukusuku.tokyo-np.co.jp

 

マイナビの連載。

春は健診のシーズンです。

服を脱ぐ必要があるかということが問題なのではなく、子どもの尊厳を守れる状態で素早くスクリーニングを行うということが重要です。

woman.mynavi.jp

 

きのう更新したばかりのプレジデント。

アピタルに書いたものはすごく深い階層にあって、あると思って検索しないと絶対に出てこなくなってしまいました。

ビタミンK2、成長曲線、ワクチン…みんな大切なのに不要論が繰りかえさえれます。

疑問に思ったら専門家になぜあるのか質問してみてくださいね。

president.jp