3月20日に更新したアピタルの「大丈夫!子育て」は母親のスマホ使用についての記事でした。
これは二部構成になっていて、前の回が子どものスマホ使用について。
イラストの感じも合わせてあるでしょ。
でも、母親の話の方が圧倒的にたくさんの人に読まれました。こういったサイトは半数かそれ以上の人がスマホで読んでいるそうで、そのためだと思われます。
どちらも日本小児科医会のポスターが契機になって書きましたが、世の中の風潮はこんな感じでしょう。
「スマホは危ない」、「スマホに熱中していると子どもがとんでもないことになってしまうだろう」という漠然とした不安感があります。
新しく出て来た自分のよく知らないものは恐怖だという人が多いのでしょう。
Twitterでコメント付きのRTをしてくれた人の中にスマホはもはや娯楽ではなく、生きるためのツールというような意見もあり、本当にそうだと思います。
「命綱ってさすがに言い過ぎ」、「これはこれで極端な話でしょう」という人は、幼い子供を育てる時の母親の孤独感を知らないのだと思います。
私は自分と幼子だけが社会と切り離されたような気がしました。
潮流に置いていかれるような。
第二弾の方に来た反応。
Twitter: News about http:/www.asahi.com/articles/SDI201703141241.html on Twitter
はてなブックマーク: はてなブックマーク - スマホは育児の命綱:朝日新聞デジタル
私は、はてブの「俺氏が小学生の時は電気で動くおもちゃ全般ダメって言われた、ラジコンカーですら」っていうのに爆笑しました。電池が入ってるおもちゃは悪影響があると心配する人がいたのかな。
スマホは道具ですからもちろんどう使うかが大事です。この本に興味深いことが載っていました。
子ども期の養育環境とQOL (お茶の水女子大学グローバルCOEプログラム 格差センシティブな人間発達科学の創成)
- 作者: 菅原ますみ
- 出版社/メーカー: 金子書房
- 発売日: 2012/08
- メディア: 単行本
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メディアが子どもに与える影響については3つの点を考慮しなくてはいけません。
第一、電子メディアを使用する状況(TVゲームならどういう内容か、一人か友達とか等)
第二、ネガティブな影響に注目が集まっているが、実際にはポジティブな影響もある
第三、子ども自身の特徴、家庭環境
もちろんですね。そして単純にメディアへの接触時間を制限するよりは、状況を把握して介入することが子どものQOLを上げます。介入の仕方は以下の3種類。
教示的介入:メディアに関わって子どもと話したり説明したりする
制限的介入:子どものメディア接触についてルールを設ける
共接触:子どもと一緒にメディアに接触する
介入の仕方によって、以下のいい影響が出ます。
暴力シーンを視聴する場合、共接触者が暴力シーンに批判的なコメントをすることで、攻撃行動が抑制される可能性がみられ、内容について保護者や教師と子どもたちが会話することにより悪影響を抑えられる可能性が示唆されている(Grusec, 1973)
テレビ内容について批判的に子どもと話す積極的指導と子どものテレビ視聴についてルールを設ける制限的指導と行なっている家庭の子どもは攻撃性が低い傾向が見られた(Nathanson,1999)
共接触して教唆的介入をしたことが功を奏しているんでしょうね。でも、年齢によって一様な介入ではダメなようです。
高校生を対象に行った調査(Nathanson, 2002)では、保護者がテレビの暴力シーンや性的シーンを厳しく制限するほど、保護者を批判的にみる傾向さえ生じた。
このように、出典も明らかな研究を元に書かれているので興味のある方はぜひ、読んでみてください。
母たちの使用も同じように、一様に悪いとは言えません。上記に沿って言えばスマホを使う状況、育児ができないほどスマホを使う人はいません。みんな、必要に応じて使っています。それが息抜きでも。悪影響ばかりでなく、いい影響がたくさんあります。育児情報を得る、同じような状況の母がいるという安心感が得られる、日用品の注文や連絡などに便利などなど。そして、母親自身の状況が大事です。身近に助けてくれる人が多くいて、スマホに触らずにすむ人もいれば、スマホが文字どおりに命綱になる人もいます。大人ですから、母親に対して介入をすることはありませんが。
最後に、宣伝です。スマホは情報蒐集のとてもいいツールですが、もしも育児に役立つサイトを探そうと思ったら、ここから探すと時間が短縮できるというページを貼っておきます。
Welqなきあとでもやっぱり変な育児情報が多いですからね。
それから専門家ママ・パパの本は参考になります。
新装版 小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK (専門家ママ・パパの本)
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おまけ:
それどこのインタビューを受けました。子どもが泣いて泣いて、泣き止まないと親は切ないものですね。気分転換のスイッチになるようなCMがあるんですって。