相反する記事が載っている雑誌
あるサイトを見ていたら、母乳の記事で相反する情報が載っているので、運営者はどう考えているんだろうという話をしていました。Twitterで。
生野菜は体が冷える、乳腺の詰まりには青汁が、分泌量が少ない時には和菓子が良くて洋菓子はうつ乳になる、母乳がよく出るようになるハーブティーがあるという記事。書いたのは助産師。
バランスの良い食事を食べ過ぎない程度に摂れば何かを避ける必要はなく、食事と母乳分泌の多寡には関係がないという記事。書いたのは管理栄養士。
勉強した内容に合っているし根拠の載っている文献も持っているので、後者の方に賛成です。私の本にもそう書いたし。
でも、そういう話はネットだけじゃないんですって。
さっそく確認。
p59 国際認定ラクテーション・コンサルタントの産婦人科医は、「ママがカロリーの高い食事をとると母乳がドロドロになる？ケーキや揚げ物など、カロリーが高く脂肪分の多いものを食べると、母乳が出にくくなると言われます。--中略--けれど、これらに科学的根拠はありません。--中略--そもそも、質のいい母乳というものは存在しませんし、質のいい母乳を出す食事というものもありません」出典付き。
p158 助産師が、赤ちゃんが母乳を飲んでいる時に噛むのは「母乳の味が悪いのかも？赤ちゃんは薄味のさらっとした母乳を好みます。ママが水分不足だったり、脂っこい食べ物を続けて食べていたりすると母乳がドロッとした濃い味に」こちらは出典なし。（All Aboutの助産師とは別人）
なんでこんなにも違う話を同じ雑誌に？
ひよこクラブ9月号の矛盾の件、編集部に問い合わせてみましたが、白黒つく回答は頂けませんでした。良し悪しは別として、編集部では判断を下せないのかもしれません。ただ今回の表現はあまりにお粗末でしたね…。
— はすろー（ここにいるよ） (@hasuhasu_mother) 2017年8月25日
問い合わせた方もいました。確かめたくなる気持ち、もっともです。ひよこクラブは私も取材協力したことがあり、インタビューで答えた母乳神話を斬る話の後の号でも従来から言われている神話的な話を載せていたので、疑問を感じていました。両論併記と呼べば聞こえはいいものの、いろいろな説を解釈なしにに並べただけというのは、読者が困ります。まして真逆のことが載っていたら雑誌としての信用を落とし、購読者は減るでしょう。
乳児を持つ母親は、母乳で困ってもじっくり自分で調べる余裕は心身ともにありません。そういう時に、弱みに付け込んでなにかを売りつけたり、真偽不明な情報を出したりしないでほしいと切に願います。
売りつけるというのは、そのTwitterでの会話の時に出てきたハーブティーと母乳について。末尾さんがまとめてくれたので、こちらをご覧ください。
