どこに相談したらいいのかわからないので、毎日の予防接種で思ってることを書きます。関係者の方々、手帳の予防接種欄をなんとかしてくださるようお願いします。
母子手帳って市区町村で、妊娠届出書というのを書いて役場や保健所でもらえますね。
だから、市区町村で採用する母子手帳を決めていると思うんだけど、ワクチン欄は数年ごとに変わっています。私達は「あ、これは少し前の母子手帳だな。四種混合が最初にあるから。」とか「これは2012年以前の母子手帳だな。ポリオが経口摂取で書いてある。」というように感じるとともに目まぐるしく変わる制度とその記載法に困っています。
まず、お母さん達がわかりにくい。
これも ↑ いいんだけど…
いつ何をやるか表をもっと大きくして、各欄にどの月齢が推奨なのか明記してほしい。
几帳面なお母さんは自ら鉛筆で手書きしています。
きょうだいがいると誰のをいつやるか忘れがちだから切実です。
定期予防接種の期間が過ぎちゃうと自費になるし、万が一受け忘れたために予防できず、感染症になってしまったら泣くに泣けません。
ついでにこの表で詳しくは国立感染症研究所感染症疫学センターを見るように言っているけれど、字ばっかりでわかりやすくない。以下の2つがお薦め。
スケジューラもあるよ。
次に、ワクチン名が並ぶ順番。
例えば二ヶ月の子が予防接種外来に来るとヒブ、肺炎球菌、B型肝炎、ロタを受けるのがスタンダード。1ページ目と一枚めくった先、ページで言うとその次の次の次を開かないといけません。これを受ける月齢ごとに並べてほしい。
これは ↑ 1ページ目にある。
こっちは ↓ その3ページ先にある。
こんどB型肝炎は定期接種になるけれどロタと一緒に前に移動してほしいものです。一見して受けてあるかないか、いつ受けたかが確認できて労力が減るでしょう。間違いがあってはいけないので、医師・看護師・医療事務はとても気を使っています。
また、こういう些細な事から意味を読み取ることってあります。定期接種ワクチンを先に書き、後ろに任意接種をまとめると重要度が低いから後ろにあるんだなと感じるかもしれない。
しかし、実際に定期と任意の重要度に差はありません。
国に予算がないから便宜的に分けているだけ。他の先進国では無料で受けられるものが公衆衛生に重きを置いていない日本では自費なだけなので、水痘とおたふく風邪のように受ける月齢で並べるべきです。(母子手帳によっては水痘は前、おたふくは後ろに載っている。海外の母子手帳を持っているお母さんのを見せてもらうと、だいたい受ける順に並んでいる。)
判子を押しづらい。
ワクチンの数が増えたら、ページを増やしてください。行数を増やすから日付や病院の判子がはみ出るほど一行が細くなってしまってます。判子が重なったら確認しづらく、間違いを誘発します。
四種混合のワクチン名の欄いる?
昔はみんなこんな ↑ ワクチン欄だった。
以前の母子手帳は、ワクチン名をひとつひとつ判子で押す必要がありました。
空欄に「三種混合(今はなき)」とか「水痘ワクチン」なんて、日付と病院名と一緒に記入する必要があったんですね。
今は予め印刷してあるので手間が1つ省けたんだけれど、いまだに四種混合だけ判子を押さなくてはいけないのはなぜ?ワクチンの種類は上部に書いてあるでしょう。
あれは考えなおしてください。
(追記2017/5/20:その後、4種混合の欄は一行がさらに狭くなりハンコもシールも入りきらないようになり、相変わらずワクチンの種類の列は残っているのだった。)
インフルエンザの欄を増やす。
13歳になるまで、小児はひとシーズン2回打ちます。いっぱいになったら紙を足しますが、めくりにくかったり、糊付け時に他を隠しちゃったり、破けたりします。ぜひページ増を。
最後に、先日また「母子手帳に子どもの血液型を書くところがあったので、検査してください」という人が来ました。血液型の記載は母子手帳にいらないと思うんで、その欄も無くした方がいい。理由はこちら。
ほとんどの方には関心がないことでしたね。
でも、今の母子手帳に困ってる医療者は多いはず。わざわざ私達に話しに来るお母さんはいないけれど保護者も困っている人がいるのではないかな。
ここに書いたら巡り巡って関係者の目に触れてくれることを願います。