「日本が世界一『貧しい』国である件について」を読んで

文庫化されたのを機にめいろまさん、谷本真由美さんからご恵贈頂いたんですが、文庫化される前に、私はKindleで読んでいました。とっても良い本です。

 

もともと私は、こういうセンセーショナルなタイトルの本は敬遠していました。

日本が外国からどう思われているかというのは私も気にしていたので、カタカナ苗字の女性たちが書いた本を数冊読んだけれど、後味が良くなかったんです。

自分は西欧人と結婚し国外に住んでいて、生まれ育った国をdisるってどうなの?って。

愛国ポルノという言葉が言われ始めた頃から、はずかしくなって日本disり本も、日本素晴らしい本もちょっと距離を置きたいなと思っていました。

けれど、面白い本の目利きとして信頼している勝間和代さんがこの本はその通りだし、良い本とメルマガか何かで書いていたので読みました。

読んでよかったです。

以来、めいろまさんの出版されている本はみんな読んでいます。

 

 めいろまさんはTwitterで人気者なので、見知らぬ人からの相談がよく来るそう。

「私の悩みを聞いてほしい」、「毎日残業で死にそうです」、「先々どうすればいいのか?」って。

そして、めいろまさんはこう思う。

大の大人が誰かに何かを相談するのであれば、例えば「私は今、こういうことが嫌だと思っている。それを改善するにはこうしたら良いのではないかと思います。

実行するにあたって明確になっていないのはこれとこれです。

あなたはどう思いますか?」という「提案」や「自分の考え」を準備して、相手に「異なる意見を求めるべきなのではないでしょうか。

 

正論です。

この本は、めいろまさんが外国で生活して実感した、日本のおかしな点を示し、解決策と実行するにあたっての問題点も提示している、しかも日本への愛がある本だなと私は感じました。

 

日本は「劣化」したか?という章では、日本は成功体験がなまじあるだけに、変化が出来ていないことがよくないと言っています。

世界の大きな部分を支配した大英帝国はその後、停滞し苦しみながら変化したから今があるという話が出てきます。

日本も働き方の多様性を受け入れ、仕事の依頼は明文化して、成果は数値化しないとね。

めいろまさんの本はいつも、出典が明らかな統計やグラフが出てくるのも好きです。

 

ponちゃんがそろそろ、進路を考えなくてはいけないお年頃なので、薦めようと思っていたところ、タイトルから興味を持っていたそうです。

高校では朝、読書の時間があるのでぜひ読んでほしい。

皆さんも、ぜひ。

 

キンドル版もあるよ。

 

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