少し医者らしいこと

第8波が落ち着いた

やっと新型コロナの第8波が落ち着いてきましたね。 今は花粉症の患者さんが多くて、インフルエンザA型がちらほらです。 医師たちが恐れていたツインでミックはそれほどひどくなくてよかったです。 私のクリニックでは、新型コロナとインフルエンザの両方が…

beeちゃんはSFを読まない

読んで面白い本があると勧めたくなりますね。 「beeちゃん、これ面白かったよ。読んでみない?」 「SF?あんまり現実的ではないお話はちょっと……」 と言われるととても悲しい。 しかもこれは1年前の話だけど、このときにbeeちゃんが読んでいたのは和風ファン…

尋ねる私たち

リビングにいたら廊下の方からponちゃんの声でなにか聞こえました。 「なにか言ったー?」 「なにか言ったー?」 「なにか言ったー?」 「なにか言ったー?」 なんということでしょう。 誰もなにも言っていなかったのに、私とponちゃんはお互いに同じことを…

新型コロナワクチンのこと

この一年……一年間以上、新型コロナウイルス感染症のために自粛してますね。 手紙を書くときには文末に「早く新型コロナが収束しますように。またお会いしたいですね。」と書くし、 スマホでも「リアルで会いたいよね。会っておいしいものを食べたり飲んだり…

『今日からできる!暮らしの感染対策バイブル』

とってもいい本を手に入れました。 『今日からできる!暮らしの感染対策バイブル』 今日からできる!暮らしの感染対策バイブル 発売日: 2020/09/30 メディア: Kindle版 私は何回か堀さんとワクチンのイベントでお会いしたり、堀さんの講演を聞いたり、この番…

『Dr.KIDの小児診療×抗菌薬のエビデンス』『そのエビデンス、妥当ですか?』を読んで

これも少し前に出版されて送って頂いた本です。 Dr.KIDの 小児診療×抗菌薬のエビデンス 作者:大久保 祐輔,(執筆協力)宇田 和宏 発売日: 2020/04/27 メディア: 単行本 【もくじ】Amazonより1世界からみた日本の抗菌薬の使用状況2世界からみた日本の小児の抗菌…

『子どものアトピー性皮膚炎のケア』を読んで

少し前に出版された本。 お子さんにお肌のカユカユがある人、この夏の暑さで掻き壊していませんか? マンガでわかる! 子どものアトピー性皮膚炎のケア 作者:堀向健太,青鹿ユウ 発売日: 2020/04/23 メディア: 単行本 【目次】(「BOOK」データベースより)第…

『女体大全』を読んで

女性の健康については怪しい情報が多い。 常々「ほんとかな?」と疑問に思っていた皆さん、いい本が出ました。 医者が教える 女体大全 オトナ女子の不調に効く! 自分のカラダの「取扱説明書」 作者:宋 美玄 発売日: 2020/08/20 メディア: 単行本(ソフトカバ…

O脚とX脚

こないだ外来で、2歳11ヶ月の子がX脚ではないかという相談を受けました。 本来、整形外科の先生に診てもらうべきですが、3歳頃は生理的にX脚なんです。 なので、程度がひどくなければ様子を見てもらおうと思いました。 低身長はなさそうだし、転びやすいとか…

ワクチンで喀血?

もう、「予防接種BOOK」は読んでくださったでしょうか? その中に「ワクチンは接種直後から効果があるの?」p140という項目があります。 小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK 疑問や不安がすっきり! (専門家ママ・パパの本) 作者: 森戸やすみ,宮原篤 …

風疹予防に関するパブリックコメント

厚生労働省が、風疹の感染対策のために法律を変えるので、パブリックコメントを募集しています。あいかわらずpdfで読みづらい。 search.e-gov.go.jp 以下の3つの方法があるそうです。以下コピペ。 (1)電子政府の総合窓口(e-Gov)の意見提出フォームを使用…

生後6ヶ月からのインフルエンザワクチン

私が診療をしている区では、インフルエンザワクチンの助成制度があります。子どもは1歳から中学生まで1000円引きです。いい制度ですが、穴があります。 「生後6ヶ月からインフルエンザワクチンを打てるはずだけれど、助成がないということは受けても効かない…

反・反ワクチンの方法

数年前、乳児健診にお子さんを連れてきたあるお母さんは… 「夫が反ワクチンなので、上の子の予防接種はみんな内緒で受けさせました。この子は(ワクチンの数が増えたから)同時接種しないとダメですか?不安なんですけど。」 と言いました。 私は、同時接種…

選んだ子ども?

なにかを読んでいたらしいponちゃんが私に聞きました。 「お母さん、『子どもが親を選んで生まれて来る』ってどういうこと?」 「子どもがあの両親のところなら行きたいなと思って生まれるという説があってね、でもそれって『虐待があっても子どもの自己責任…

ワクチンツーリズムについて

中国で22万人の子どもに不適切なワクチンを打ってしまったという事件がありました。 https://archive.is/H6QwW www.nikkei.com 中国では、ずっと以前から何度も基準に満たないワクチンや横流しされたワクチン、管理が悪く効果が不明なワクチンが出回って問題…

外来で困ること

いつも地味に困るんだけど、なんだか言いそびれること。 患者さんが泣いている子どもだとお母さんやお父さんが揺すってあやすんだけど…… 聴診しているときは、お子さんを揺すらないほうがいいです。 ステートを当ててるのに、上下すると聴きづらいので。 も…

産婦人科の前のワンクッション

私はクリニックに勤めているんだけど、女医なので男の先生には相談しにくいことで来てくれたり、お母さん自身の体調について相談されたりします。 子育て中のお母さんもお父さんも、普通は忙しいから「はい、今日はこれで…」なんて言うともうすでに、ドアに…

ワクチンについて学ぶなら

本を2冊読みました。 そして驚きました。 反ワクチンの考え方は、昔から繰り返されていて、発想もその後の行動もパターンがあることに。 これを読むと日本で今、ワクチンに反対しているあの人もこの人も、似ている人が出てきます。むしろ、オリジナリティが…

麻疹ワクチンのレキシ

ゴールデンウィークが終わってしまいましたね。その最中にもはしか流行し、沖縄からいろいろな地域に広がっています。今日は、どういう人がハイリスクなのかという話。みなさん、自分が西暦何年生まれなのかを考えながら読んでいただけると嬉しいです。 麻疹…

『健康を食い物にするメディアたち』を読んで

これを読みました。面白かったです。 健康を食い物にするメディアたち ネット時代の医療情報との付き合い方 (BuzzFeed Japan Book) 作者: 朽木誠一郎 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日: 2018/03/25 メディア: 単行本(ソフトカバー…

「スマホゲーム依存症」を読んで

この本を読みました。 スマホゲーム依存症 作者: 樋口進 出版社/メーカー: 内外出版社 発売日: 2017/12/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 依存症治療で有名な国立病院機構久里浜医療センター院長の樋口進先生が、インターネット依存症につい…

高熱の時の食事

こないだインフルエンザの高熱でボーッとした患者さんがいました。 お母さんが食欲がないことを心配しているので、こう言いました。 「こういうときはバランスよく食べるなんて無理。食べられるものだけでいいですよ。冷たくて甘いものなら食べられるかな?…

サイレント・ベビー その後の記事

Buzzfeed Japan Medicalで先日こういう記事を書きました。 www.buzzfeed.com サイレント・ベビーというのは、あるいち小児科医の考案した概念と言葉で医学用語ではありません。「笑わなくなった」という子どもを継続的にどうなっていったかを調査・研究した…

祝☆ドラマコウノドリ完結

第2シーズンのコウノドリ、今日が最終回ですね。 リアルタイムで見られるようにがんばります。翌日が休日だし。 マンガも好きで、今までの医療マンガはすごくドラマチックだけれど現場にいる人が見たらツッコミどころ満載というのが多かったじゃないですか。…

相反する記事が載っている雑誌

あるサイトを見ていたら、母乳の記事で相反する情報が載っているので、運営者はどう考えているんだろうという話をしていました。Twitterで。 allabout.co.jp 生野菜は体が冷える、乳腺の詰まりには青汁が、分泌量が少ない時には和菓子が良くて洋菓子はうつ乳…

元気な患者さん

診察の終わったある患者さん。 「えいっ!!」 「ほら、しょう君、こういうときは何て言うのかな?」 「ごちそうさまでしたっ!!」 得意げにわざと間違った挨拶をして、彼は走り去りました。 「鼻水出てるよ。鼻をかもうね!」って言ってももういなかったw。

注射は普通

4歳の女の子、今日は日本脳炎ワクチンを打ちに来ました。 打ち終わると目を見開いてびっくりした顔。 「痛かった?」と聞くと、「痛くなかった!」 「普通だったー!!」と喜んでました。可愛い。 日本脳炎ワクチンはしみたりしないようで、みんな痛くないと…

感染症のニュースと画像

ヨーロッパ、とくにイタリアで麻疹(はしか)が流行しているようです。 これはワクチンに対する誤解やデマが蔓延した結果、麻疹ワクチンの接種率が下がって感染する人が増えたんですね。 今日はそのニュースを伝える際のイメージ画像について。それぞれのリ…

ムンプスワクチンを勧めたら

2017年現在、任意接種になっているおたふく風邪ワクチンですが、任意というのは「受けても受けなくてもどっちでもいいよ」という意味ではありません。 先進国ならどこでも、受ける予防接種の1つ。先進国じゃなくても、ほとんどの国がおたふく風邪ワクチンは…

ワクチンを混ぜて打ってはいけません

先日、品川区でワクチンを混ぜて打った医師がいた、区が確認できるだけで358人だというニュースが話題になりました。この記事がとても参考になります。 www.buzzfeed.com 多くの患者さんには区から連絡がすでに行っているようですが、もしかしたらという方は…